研究紹介 > 研究成果 > 研究最前線 2010年紹介分 > 多様な林分特性のスギ人工林の林分材積を、リモートセンシングを利用して効率的に推定する
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2010年6月10日掲載
論文名 | Stand volume estimation by combining low laser-sampling density LiDAR data with QuickBird panchromatic imagery in closed-canopy Japanese cedar (Cryptomeria japonica) plantations.( 低密度LiDARデータとQuickBirdパンクロマティック画像の併用による樹冠閉鎖したスギ人工林の林分材積推定) |
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著者(所属) | 高橋 與明・平田 泰雅(森林管理研究領域)、粟屋 善雄(岐阜大学)、古家 直行・酒井 敦(国際農林水産業研究センター)、酒井 徹(総合地球環境学研究所) |
掲載誌 |
International Journal of Remote Sensing 31(5):1281-1301(リモートセンシング国際誌、イギリス)、2010年2月 |
内容紹介 | 通常、森林の資源量は地上調査を基として把握されます。しかし、地上調査は時間・費用・労力がかかり、また調査する人によって精度が異なることがしばしば問題とされてきました。そこで本研究では、20年生から100年生の多様な林分特性のスギ林を対象に、航空機LiDARによる林冠高計測値とQuickBird衛星画像を併用して、特定の地域や林齢に限定されることなく、高精度で材積を推定する汎用性の高い手法を開発しました。本研究で開発された手法を茨城県の20年生から100年生の多様な林分構造のスギ林に当てはめ、材積の推定値と実測値を比較しました。その結果、林分材積推定値の系統誤差(真値に対する偏り)は林分によらず一定であること、偶然誤差(真値に対するばらつき)は平均林分材積(556m3/ha)のわずか10%程度であること、が明らかとなりました。すなわち、本研究手法は汎用性と精度が極めて高く、効率的な広域資源量把握に役立つ手法の一つとして期待されます。 |
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