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2013年8月23日掲載
論文名 | ホイール式小型ハーベスタとフォワーダを用いた間伐作業システムの開発 ―点状間伐と列状間伐の生産性― |
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著者(所属) |
中澤 昌彦・吉田智佳史・佐々木 達也・上村 巧・鈴木 秀典・陣川 雅樹(林業工学研究領域)、近藤 道治・大矢 信次郎・戸田 堅一郎(長野県林業総合センター)、高野 毅(長野県長野地方事務所) |
掲載誌 | 森林利用学会誌、28巻3号、森林利用学会、2013年7月 |
内容紹介 |
森林・林業再生のため、路網整備や機械化等による立木の効率的な集材技術が求められています。政府が導入を進めるハーベスタとフォワーダを用いたCTL(Cut to Length;短幹集材)システム(自走する林業機械であるハーベスタで林内に入り、木を伐倒、枝を払い、一定長の丸太を造り、自走する林業機械であるフォワーダで丸太を集材するシステム)は、欧州では高い労働安全性と最も高い生産性を有していますが、わが国では実証されておらず、地形も樹種も異なる日本での科学的データにもとづいた生産性の評価が必要でした。 そこで、欧州から導入された小型ホイール式ハーベスタとフォワーダを用いたCTLシステムの生産性を評価するため、点状間伐および列状間伐の実証試験を行いました。その結果、従来システム(チェーンソーと土木機械をベースとした林業機械)による間伐の労働生産性の全国平均が3.45m3 / 人日であるのに対して、CTLシステムは点状間伐と列状間伐ともに18.6m3 / 人日と、非常に高い生産性を持つことが分かりました。コストに関してはなお解明が必要な部分がありますが、同システムはわが国でも活用が期待されます。 |
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