研究紹介 > 研究成果 > 研究最前線 2015年紹介分 > 林業機械オペレータの技術レベルを数値化し、習熟に役立てる
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2015年4月15日掲載
論文名 |
グラップルローダを用いた丸太積み込み作業における熟練オペレータによる機械作業の特徴 |
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著者(所属) |
山口 浩和 (林業工学研究領域)、岡 勝 (鹿児島大学)、鹿島 潤 (林業工学研究領域)、加利屋 義弘・清水 直喜 (林業機械化センター)、毛綱 昌弘 ・田中 良明・上村 巧 (林業工学研究領域) |
掲載誌 |
森林利用学会誌30巻1号、森林利用学会、2015年1月 |
内容紹介 |
高性能林業機械が導入されたことにより、人力に頼っていた森林作業は大幅に省力化され、木材の生産能力は飛躍的に向上しました。しかし、高性能林業機械を使用した作業はとても難しいため、未熟なオペレータでは機械の高い生産能力を発揮させることができません。そのため機械の導入と併せて、高い技術を持ったオペレータを育成することが重要になります。 われわれは、そうしたオペレータの育成を能率的に行うために、初心者が習得するべき熟練オペレータの機械操作テクニックを明らかにする研究を行っています。本研究では、これまで林業の分野では行われていなかった、オペレータが操作する機械の動作解析手法*を用いて、熟練者と初心者では操作技術および作業方法に明確な違いがあり、熟練者は無駄な動作がなく、機械の能力を最大限に使っていることを明らかにしました。これにより、オペレータの現段階の技術レベルが数値的に明らかになり、熟練者と比較して初心者がどのレベルであり、どのような技術を身に付ける必要があるのかを客観的に把握することができるようになりました。 この研究成果は、木材生産活動の主力となっている高性能林業機械オペレータの育成を効率化し、生産基盤を整えることにより日本の木材生産の増強に寄与することが期待されます。 *機械の動きをセンサーで計測し、パソコンに取り込んで詳細に解析する方法。 |
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