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下刈り回数を減らして除伐までの初期保育コストを削減できた

2021年5月31日掲載

論文名

下刈りスケジュールの違いが雑木の量と除伐作業時間に与える影響 ―鹿児島県13年生スギ林の事例―

著者(所属)

福本 桂子・北原 文章(森林管理研究領域)、細田 和男(林野庁)、芦原 誠一・加治佐 剛・寺岡 行雄(鹿児島大学)

掲載誌

日本森林学会誌、103巻1号、p48-52、日本森林学会、2021年2月 DOI:10.4005/jjfs.103.48(外部サイトへリンク)

内容紹介

下刈りは、造林地に植栽した苗木の成長を促すために周囲の雑草木を刈り払う作業です。しかし、大変な労力とコストがかかるため、回数の削減が求められてきました。ただし、下刈り回数を減らすと、除伐(下刈り完了の数年後に侵入した雑木を刈り払う作業)の作業量が増加し、結果的に下刈りと除伐を含む初期保育コストを増加させる恐れがありました。そこで、異なる下刈り回数で保育した若齢スギ林で除伐を実施し(写真)、作業時間を比較しました。

その結果、除伐作業時間は通常どおり毎年下刈りをした場合(年1回6年間実施)に最も短くなり、下刈り回数を減らすと増加しました(図左)。その一方で、下刈りと除伐の合計作業時間は毎年下刈りをした場合に最も長くなりました(図右)。これらの結果から、苗木と雑草木の競合を見ながら下刈り回数を減らせば、下刈りと除伐の合計作業時間を削減できることがわかりました。

今回の研究は、下刈りや除伐を含む初期保育の低コスト化を考える上で重要な情報となります。

 

(本研究は、2021年2月日本森林学会誌において公表されました。)

 

写真:除伐作業の風景
写真:除伐作業の風景

 

図:下刈り実施年と除伐作業時間、合計作業時間の関係

図左:下刈り実施年と除伐作業時間の関係(北向き斜面)
図右:下刈り実施年と合計作業時間の関係(北向き斜面):無下刈りでは苗木が死んでしまうので、下刈り回数と上手に組み合わせて合計作業時間を短くすることが大切です。
下刈り実施年は、植栽後何年目に下刈りを実施したかを示す
記載論文の図を一部改変して使用した

お問い合わせ先

【研究推進責任者】
森林総合研究所 研究ディレクター 宇都木 玄
【研究担当者】
森林総合研究所 四国支所流域森林保全研究グループ 福本 桂子
【広報担当者】
森林総合研究所 広報普及科広報係
【取材等のお問い合わせ】
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