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急傾斜地の苗木運搬を省力化する林業用「電動クローラ型1輪車」の開発

掲載日:2024年9月24日

国内の再造林地の多くが急傾斜不整地にあることから、苗木の運搬作業は機械化が難しく人力頼みの重労働で、再造林が進まない一因になっています。そこで、植栽用電動オーガ(掘削機)も搭載できる林業用「電動クローラ型1輪車」を民間企業、茨城県森林組合連合会と共同開発しました。

1輪車は質量50kg、全長168cm、幅65cm。伐根や岩が残る不整地でも運用でき、時速は3.8km/h。35度の急傾斜地でも苗木60kgの運搬が可能です。作業者3人分相当の運搬力を備え、後部にオーガを搭載すれば、植え穴を簡単に開けられます。

電動クローラ型1輪車の開発は、植栽作業の効率化・省力化によって再造林率のアップにつながる成果です。

本研究は森林利用学会誌において、2024年1月に公開されました。)
 

写真1:電動クローラ型1輪車
写真1:電動クローラ型1輪車

写真2:電動クローラ型1輪車による苗木運搬作業
写真2:電動クローラ型1輪車による苗木運搬作業

  • 論文名
    電動クローラ型1輪車の開発と植栽作業への導入効果
  • 著者名(所属)
    山口 浩和(林業工学研究領域)、佐々木 達也(北海道支所)、猪俣 雄太・中田 知沙(林業工学研究領域)、上月 康博(elever labo合同会社)、茅根 幸人・櫛田 行宏(茨城県森林組合連合会)
  • 掲載誌
    森林利用学会誌39(1):5~14、日本森林学会 2024年1月 DOI:10.18945/jjfes.39.5(外部サイトへリンク)
  • 研究推進責任者
    研究ディレクター 細田 和男
  • 研究担当者
    林業工学研究領域 山口 浩和

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