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更新日:2022年3月10日

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今月の一枚(No.292):コジュケイ

草むらを歩くコジュケイ 草むらを歩くコジュケイ

草むらを歩くコジュケイ

コジュケイ(キジ科)

学名:Bambusicolathoracicusthoracicus

国南部原産の外来種ですが、日本には本州、四国、九州などに狩猟用として導入されました。

長30cm程度で、頭部と胸、背は灰色で、顔の下部は褐色、背面に暗褐の斑紋があります。下面は黄褐色で、黒褐色の斑紋が入り、尾羽は濃赤褐色です。

地から低山の森林、草原、農地などに留鳥として生息し、四国でも各地で見られます。「チョットコイ、チョットコイ」と聞こえる大きな声で鳴きます。雑食性で、植物の果実や種子、昆虫、クモなどを食べます。

本国内では、1915年に東京都で飼育個体が逸出した記録があり、その後、1919年に狩猟用として東京都や神奈川県で放鳥されたのをはじめ、1930年頃から各地で盛んに放鳥されました。現在では北海道と東北北部および沖縄県を除く各地に生息しています。

放鳥が始まった当時は外来生物による生態系への影響などは十分に配慮されなかったと考えられます。コジュケイによる在来種への影響は実証されていませんが、同じような採餌習性を持つヤマドリやウズラへの影響を懸念する意見や、伊豆諸島の御蔵島におけるアカコッコの減少がコジュケイとの餌資源を巡る競合によって生じた可能性が指摘されています。

近年は全国的に減少傾向にありますが、これが環境の変化によるものか、あるいは放鳥事業の少なくなったことによるものかどうか、明確ではありません。

写真・文藤重穂2020年8月18日知県香美市にて撮影

Chinesebamboopartridge

Bambusicolathoracicusthoracicus

18Aug.2020.Kami,Kochi

(photobyS.Sato)

本記事公開日:2020年10月8日

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