スギの幼齢期における選抜効果

明石孝輝,川村忠士

   要旨

 苗齢4年生のスギ集団から模型精英樹13個体の選抜と,対照として 無作為に30個体の抽出を行った。両群のそれぞれで部分ダイアレルクロスを行い,各家系を育成した。 両群家系間に生長差が認められ,選抜効果が確認された。無作為抽出個体の生長量と,その家系の平均 生長量をデータとして,親子相関を求めた結果,花粉親と家系との相関はきわめて小さく,採種親と家 系との相関のみに有意性が認められた。しかし選抜効果が,どのような遺伝様式によるものかは明らか にできなかった。

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