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ガマズミといえば、秋に赤い可愛らしい実がなる木として知られています。ところが第2樹木園にあるガマズミには、赤い実はほとんどなく、少し大きめで毛の生えた実がたくさんなっています。
本当はこれは健全な姿ではなく、ガマズミミケフシという虫こぶで、ガマズミミケフシタマバエというハエの幼虫が実に寄生してこのような形を作らせてしまったのです。この木から15mほど離れたところにある別のガマズミは、去年は虫こぶがなく綺麗な実がなっていたのですが、今年は、その個体にも毛の生えた実がなっていました。だんだん増えてくるのかもしれません。
晩秋には虫こぶは地上に落ち、ハエの幼虫はその中で越冬し、翌年の春に蛹化、初夏に成虫が羽化するそうです。(し)
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