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多くの桜は早春から春に花を咲かせますが、一部の栽培品種は秋から冬、早春にかけて、少しずつひっそりと咲きます。‘十月桜’もそのような咲き方をする桜です。
一気に多くの花をつける春の桜のような華やかさを期待してはいけません。小さくてやや細身の白い花弁が10~20枚の、かわいい八重咲きの桜です。江戸時代後期から広く栽培されていたと考えられる品種です。
釣舟草通りの標識柱62番近くから、斜面の上を見上げると、やや小振りな‘十月桜’の個体が数本あります。夏の間の光合成で得たエネルギー使って、これから冬に向けてゆっくり咲いていきます。散策路から7-8mの距離があり、小さい花ですので、はっきりと見たい方は双眼鏡を持参されるとよいでしょう。(よ)
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