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アオジは、多摩森林科学園では10月頃から3月頃まで見られる野鳥です。冬期に園内で草地の斜面などをちょこちょこ歩いている茶色っぽい小さな野鳥はミヤマホオジロが最も多いようですが、気を付けて観察するとアオジも見られます。
アオジは夏期には北海道や本州の山地で見られ、冬期は積雪の少ない暖地に移動してきます。平地から低山の明るい林の下ややぶに生息し、地上をはね歩きながら草の実などを食べているようです。アオジの腹や胸はやや緑味のある黄色の地色の上に黒褐色の縦縞が見られます。大きさはスズメくらいのサイズで、おなかが黄色っぽいスズメがいるねと思われる方もいらっしゃるかもしれません。
写真に写っている個体は、くちばしから目の周りにかけて黒っぽくなっているのが見られ、オスと思われます。メスではこのような黒さはなく、黄褐色です。オスの目先の黒さは夏にはずっと濃くなりますが、冬には薄くなり、中にはメスに似た羽色になるものもいるようで、そうなるとぱっと見ただけでは区別しにくくなりますね。(写:し、文:よ)
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