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畑の畔、河原、雑木林のわきの草地、住宅地の空き地など、オープンランドならばどこにでも現れる。花も好きだが、樹液や腐果にもよく集まる。
夏型と秋型で羽の模様がかなり異なっていて、秋型では裏面が枯葉のような色彩になる。夏型と秋型があって成虫で越冬するチョウでは、一般に秋型のほうが黒っぽい色になったり、褐色の斑紋が多く現れたりする傾向がある。越冬後の春に見られるのは、前の年の秋に生まれた成虫。まだ冬の匂いが残る枯れ草ばかりの荒れ地に、真っ先に姿を見せる。
よく似たシータテハでは、後翅表の黒斑の中に青い点がない。キタテハは本州から九州では普通だが、北海道では近年記録されていないらしい。また、南西諸島では土着していない可能性が高い。科学園記録種。(た)
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