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昭和通りの新あずまやの少し上のあたりで‘紅鶴桜’(べにつるざくら)が咲き始めています。‘紅鶴桜’は、サクラの分類に関して様々な業績を残した川崎哲也が、神奈川県の真鶴半島で見つけた栽培品種です。花は淡紅色で中輪一重咲き。
川崎は自然雑種個体の研究で、真鶴半島から様々な形態を持つ個体を報告しています。‘紅鶴桜’の他にも、飴玉桜や水玉桜などと名付けたサクラもあります。
川崎は‘紅鶴桜’を、‘染井吉野’(そめいよしの)と‘寒桜’(かんざくら)が交雑したものと推定しましたが、最近のDNA分析(Katoら2014)からはエドヒガンとオオシマザクラの影響がみられて、カンヒザクラの影響はほとんど見られず、‘寒桜’(カンヒザクラとヤマザクラの交雑と推定される)の関与はあまりないかもしれません。(よ)
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