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ギンリョウソウ(6月)

ギンリョウソウサクラ保存林近くの標識柱20から橋を渡って第2樹木園に入ってすぐのところに、全身銀白色で茎と花だけの植物が見られます。

一見すると植物というよりキノコのように見えるかもしれません。これはギンリョウソウ(Monotropastrum globosum,ツツジ科ギンリョウソウ属)です。

ギンリョウソウは自分で光合成をせず、菌類と共生した根(菌根)を形成して菌類から栄養を得ている、つまり菌に寄生しています。さらに、その菌類も他方では樹木に菌根を形成して共生しているので、菌類を仲介にして間接的に樹木から栄養をもらっていることになります。ギンリョウソウだけでなく森を作るたくさんの樹木や草は、外から見ると繋がりがないように見えますが、実は菌類によって結び付いているのです。

なお、ギンリョウソウを「腐生植物」と書かれている場合がありますが、実際には腐生菌のような腐生生活(死物から栄養を吸収)はできないようです。(し)

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