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カツラの若い実(6月)

カツラの長さ2cm程度の緑色の3本または4本の爪のようなものが、樹木園の散策路に落ちています(左写真)。手に取って、中を開けてみても、なんだかよくわかりません。すぐそばに大きなカツラの木があり、その高い梢から落ちてきているようです。カツラのまだ若い未熟な実です。カツラは雌雄別株ですので、この木は雌木ということになります。

カツラの葉はきれいなハート形(右写真)をしていることが特徴ですが、葉の基部に切れ込みがない異形葉も見られます。葉の付き方は対生です。北海道、本州、四国、九州に分布する日本固有種です。春に新しい葉が展開してくる頃にはまだあまり香りがありませんが、秋に葉が黄葉する頃になると甘い独特な香りが強くなり、綿あめの香りとか、お醤油の香りなどと言われます。これはマルトールという物質の香りで、もう少しずつ香り始めています。(よ、か、た)

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