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遠くから目立つマタタビの白い葉(6月)

マタタビ葉少し離れた場所のスギの木に白い葉がたくさん付いているのが見えます(左写真)。とても目立ち、いったい何だろうと気になります。近寄って見ると、一部の葉のみが白いのですが、おしろいのような粉ではなく、なにやら銀色っぽい感じです(右写真)。

これは、マタタビ科マタタビ属のマタタビで、花の時期に一部の葉が白くなります。花が目立たないため、白い葉で目立たせる効果があるようです。分布は広く、北海道から九州まで。落葉のつる性木本で、様々な木にからみついて登ります。

果実には辛みと香りがあり、塩漬けや果実酒に利用します。ネコ科の動物はマタタビの臭気に特有の反応を示すといわれています。ネコの他にヨツボシクサカゲロウという昆虫の雄成虫が引き寄せられることも知られていますが、誘因物質は異なるようです。

近縁種のミヤママタタビは、花の時期に一部の葉が白色さらに紫紅色になりますが、分布が本州中部地方以北と北海道であり、園内では見られません。キウイフルーツやサルナシも同じマタタビ属ですが、これらは葉が白くなることはありません。(写:よ、文:しよ)

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