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ヤマウコギの実(6月)

ヤマウコギ線香花火に火をつけると最初は勢い良く小さな火花をたくさん出しますが、やがて大きな火玉が出来て、そこからやや大きな火花がバシッ、バシッと出てきます。そんな時の線香花火によく似ている緑色の実を、柳沢林道で見つけました。ウコギ科ウコギ属のヤマウコギの若い実です(左写真)。

7-8月になると、緑から赤褐色から黒紫色に熟してきますが、そうなるとばらばらと落ちて行ってしまうので、いまのうちのほうが実の付き方はよくわかります。この属の木は、葉の付き方にも特徴があり、5枚の小葉をもつてのひらのような掌状複葉です。

ヤマウコギはオカウコギと非常によく似ています。いずれも葉の裏面の脈腋に薄い幕があるのは同じですが、オカウコギでは葉の縁の鋸歯が粗く、重鋸歯も混じるのに対して、ヤマウコギでは鋸歯が浅いことなどから区別できます(右写真)。

ウコギ科の中の近縁には、庭木として用いられるヤツデ属のヤツデやキヅタ属のキヅタ、山菜として人気の高いタラノキ属のタラノキなどがあります。(よ)

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