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アキノタムラソウ(7月)

アキノタムラソウ園内のあちこちにアキノタムラソウの紫色の花が見られます(写真1)。花穂には数個ずつの花が輪生して数段付いています(写真2)。本州から四国、九州、沖縄まで分布します。

シソ科アキギリ属(Sarvia)で、花壇などに植えられる赤いサルビアと同じ属です。花を細かく見ると、写真3では花の上部に黒っぽく見える雄しべの葯が2本見えます。このような花では、やってきたマルハナバチなどの後背に花粉がつくことになります。雄しべが有効な雄性期の後に雌しべが有効な雌性期に移行するとのことで、写真4では花の上部に1本の薄紫色の雌しべが見られ、2本の雄しべは花糸が曲がって葯が下方に下がっているのが見えます。このような花にハチがやってくると、後背についた別の花の花粉が雌しべの柱頭につくと思われます。

アキ(秋)があるなら、ハル(春)もありそうな気がしますが、ハルノタムラソウは本州では紀伊半島以西に分布して、花期は6月とのことで、ここで見ることはできません。(よ)

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