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広葉樹の丸太が積んであるような所には,枯れた木の材などを食べる虫が集まってきます。ヤマトタマムシ(左)は,いわゆる「玉虫」で,玉虫厨子の材料としても有名です。緑地に赤のストライプが入ったきれいなというか,派手な虫です。でも,この金属光沢を鳥は嫌うようです。一方のナガゴマフカミキリ(右)は,ほとんど樹皮と同じ色つやで,断面が露出している「木口」の所ではすぐわかりますが,樹皮の上ではよく見ないとわかりません。こちらは,保護色で鳥から逃れているようで,ヤマトタマムシとは対照的です。
タマムシもナガゴマフカミキリも枯れ木に卵を産みつけ、幼虫が枯れ木の材を食べて育ちます。このような枯れた木を餌とする昆虫は,枯れ木を早く分解させ物質循環を進めて,森の再生に役立つ働きをしています。(し)
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