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第2樹木園を出て、釣舟草通りを歩き始めるあたりで、左側の沢に沿ってウマノミツバがあります(左写真)。7月中旬頃から花が咲いていますが、近縁のミツバと同じくとても小さな花なので、咲いていることを見落としてしまいそうです。
葉の形はミツバと同じ3出複葉が多いのですが(中写真)、根本に近いほうでは側方の2つの小葉がさらに切れ込んで、5枚に見える場合もあります。葉の質はミツバよりごつく、葉裏の葉脈が隆起しています。
花は数個まとめて咲きますが、ミツバの花に比べてなにやらごちゃごちゃした構造が見えます。よほど目がよくないと肉眼では見えにくいのですが、両生花の基部にはかぎ状の毛がたくさん付いているのがわかります(右写真)。実ができた時にはこの部分がしっかりしたかぎつめとなって、衣服や動物の毛などに付着して遠くに運んでもらういわゆる「ひっつき虫」になります。(よ)
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