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高さ20-40センチ、まるでサルビアのような形ですが、黄色い花の野草です(左写真)。シソ科アキギリ属のキバナアキギリです。アキギリ属の属名は英語ではSarvia、そうまさにサルビアです。園芸植物のサルビアはよく知られていますが、日本にもサルビアと同属の近縁種がいくつかあります。
ハナバチの仲間が来ていましたが、なかなか花にとまった瞬間をとらえることはできませんでした(左写真)。花の先から細い紫色の糸が長く飛び出ているのが目立ちます。花の中を覗いてみると(中写真)、花から細長く伸び出しているのは、めしべの花柱でした。その両側にはおしべと葯が伸びていますが、このおしべの根元は花の中にある退化した葯にくっついていて、虫がこの退化した葯を押さえると、それにくっついているおしべと葯が下りてきて、虫の背中に花粉が付着するのだそうです。なんと、凝ったつくりの花なのでしょう。(よ)
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