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幼虫は植物を食べずに、ササコナフキツノアブラムシなどのアブラムシを捕らえて食べる。日本産のチョウの幼虫では、唯一の純粋な肉食性(捕食性)。若齢幼虫は、アブラムシの群中に糸を吐いて作ったテント状の覆いにすむ。大きくなった幼虫もアブラムシが分泌したろう状の物質をまとい、見つけにくいが、これは幼虫が自らこすりつけるらしい。
平地から亜高山帯まで分布し、風通しの悪いササやぶなどに群れていることもあるが、一般に発生地は局地的。ササ群落が部分的に枯れているような場所を見つけたら、注意して探してみよう。成虫はアブラムシの甘露や鳥のフンなどで吸汁することもあるが、花を訪れることはめったにない。通常は発生地のササやぶに固執し、そこから遠く離れるようなことはない。科学園記録種。(た)
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