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関東付近に生息するミスジチョウの仲間で多化性なのは本種だけ。平地では5月の声を聞くかどうかのうちに出現し、秋まで見られる。沖縄を除くすべての都道府県に分布し、野でも山でも探すのに困るようなことはない普通種だ。しかし、どこに出かけても出会える種というのは、目的のチョウに振られた時にはありがたい存在でもある。
警戒に滑るように、ハギなどの低木の上を飛ぶ。2匹が互いに、ゆっくりと旋回しながら飛ぶのに出会うこともある。そんな時、思わず笑みがこぼれていることに気づく。
コミスジ属の名Neptisは、ラテン語で孫娘の意。愛らしい姿にぴったりの名だ。奄美大島以南の南西諸島には、別種のリュウキュウミスジが分布する。科学園記録種。(た)
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