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ツリフネソウの送粉者と盗蜜者(9月)

ツリフネソウのツリフネソウの花は、特徴ある形をしています。蜜は花の奥にあるので、長い口吻(くちばし)を持つ昆虫でないと届きません。

主な送粉者はトラマルハナバチです(左の写真)。その他、オオスカシバ(スズメガの一種)もよく来ますが,これも長い口を持った蛾です。どちらも少し吸蜜しては,すぐ移動してしまうので,レスポンスの遅いコンパクトデジカメでは,ピントを合わせるだけでも大変です。

違う羽音が聞こえたので見てみると,クマバチが来ていました(右の写真)。クマバチは長い口吻を持たないので,花の横に穴を開けて,蜜を横取りしてしまう(盗蜜)ことで知られています。穴を開けるところは確認できませんでしたが,確かに花の中に入ることはなく,奥の部分の側面に口を当てているのはわかりました。

トラマルハナバチが正面から花の中に入るのと比べると,何という行儀の悪さでしょう。もちろんツリフネソウにしてみれば,受粉されずに蜜だけ盗られ,大迷惑に違いありません。(し)

 

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