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多摩森林科学園内の道には名前がつけられています。柳沢林道、昭和林道、遠見通り・・・。その一つに釣舟草通りがあります。ツリフネソウ(ツリフネソウ科)の群落があるところから名づけられました。
ツリフネソウのがく片は3個ありますが、下部のがく片は大きく袋状になり、後端部が渦巻き状になっています。がく片も赤紫色で花弁(花びら)のように見えます。
がく片と花弁をよく見て区別してください。花弁は5個ですが、左右の側片は合着して3個のように見えます。
日本にツリフネソウ科の植物は、1属3種しか自生していませんが、同じ仲間のホウセンカは多く栽培されています。ツリフネソウ属の学名のImpatiensは、「こらえきれないもの」という意味です。熟した果実をさわると、果皮がはじけて、種子がはじき飛ばされてくる性質に由来しています。(か)
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