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更新日:2025年6月5日

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活動報告

 佐渡市指定天然記念物「法乗坊のエドヒガン」の後継樹が里帰りしました

 森林総合研究所林木育種センター東北育種場は、加齢等で樹勢が衰えた天然記念物や巨樹・名木などの樹木を対象に、母樹と同一遺伝子を持つ苗を増殖し、後継樹として現地に里帰りさせる「林木遺伝子銀行110番」を行っています。
 令和7年3月12日(水)に、「法乗坊のエドヒガン」の後継樹が里帰りしましたので、増殖の経緯や後継樹の植樹について紹介します。

 佐渡市指定天然記念物である「法乗坊のエドヒガン」は推定樹齢300年弱、目通り幹周囲約4.8m、樹高約21mに達する巨木で、別名「種蒔き桜」と呼ばれ、開花を農作業の目安としたり、花見をするなどして住民に親しまれています。
 令和4年(2022年)8月に枝が折れて落下し樹勢が衰えてきたため、管理者から林木遺伝子銀行110番の要請を受け、令和5年(2023年)2月に穂木を採取し、つぎ木による増殖を行いました。

 増殖に成功した後継樹3本が里帰りし、そのうち1本が管理者と東北育種場長の手により原木近くに植樹され、そのときの様子が新潟県の各種メディアより報道されました。
 後継樹が大きく成長し、親木と同じくきれいな花を咲かせることを願っております。

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               法乗坊のエドヒガン全景

 高枝切りハサミを用いて枝を採取

(令和5年2月)

 

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現地へ里帰りした「法乗坊のエドヒガン」後継樹

 エフエム岩手「夕刊ラジオ」に出演

 森林研究・整備機構の東北3機関(森林総合研究所東北支所、森林整備センター東北北海道整備局、林木育種センター東北育種場)は、昨年10月から今年3月まで毎月第2火曜日に、ラジオ放送で3機関が取り組んでいる研究や事業の紹介を行っていました。
 最終月を担当した東北育種場は、3月11日(火)に「木の新品種ができるまで」のテーマで育種課長と増殖保存係員が出演し、品種開発における樹木選抜の方法や増殖・管理等について紹介しました。

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夕刊ラジオパーソナリティの高野さんと当場職員

 東北森林管理局・森林整備センター東北北海道整備局若手職員を対象とした業務紹介を実施

 森林研究・整備機構の業務について理解を深めていただくことや、連携を強化することを目的に、東北森林管理局と森林整備センター東北北海道整備局の若手職員を対象に、森林総合研究所東北支所と東北育種場の業務紹介を、令和7年2月12日(水)に森林総合研究所東北支所で実施しました。この取り組みは令和4年度からはじまり、東北支所と東北育種場を交互に場所を変えて実施しており今回で3回目を迎えました。
 東北支所長からの歓迎挨拶後、東北育種場より東北育種場長が「林木育種センターの概要説明」、育種課長が「東北育種場の研究概要紹介」、東北支所より産学官民連携推進調整監が「森林総合研究所の概要説明」、地域研究監が「東北支所の研究概要紹介」を行いました。

 

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東北育種場長による概要説明 育種課長による研究概要紹介
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産学官民連携推進調整監による概要説明 地域研究監による研究概要紹介

 

 概要説明後、東北支所の3名の研究員を講師として、現在取り組んでいる研究の紹介を行いました。説明後3つの班を作り、説明を行った講師を交えディスカッションを行いました。

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東北支所の研究員による研究紹介 研究員との質疑応答


 最後に、東北支所の研究施設を見学し業務紹介を終了しました。東北森林管理局や森林整備センターの若手職員に対し、森林研究・整備機構が取り組んでいる研究事業について、理解が得られたのではないかと思います。
 令和7年度は東北育種場で開催予定です。

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研究施設で行っている研究概要の説明 

 公開講座「東北のもり」にて研究事業の成果を発表

 森林研究・整備機構 東北3機関合同による公開講座「東北のもり」を、令和6年10月12日(土)森林総合研究所東北支所にて開催しました。
 当日は公開講座のほか東北支所の敷地内を散策する実験林ツアー、機構が取り組んでいる事業・研究を動画やパネルにて紹介する常設展示コーナーを設け、参加者に対し説明を行いました。

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          公開講座         実験林見学ツアー

 山形森林管理署職員が奥羽増殖保存園を視察

 山形森林管理署職員が、令和6年6月20日(木)に奥羽増殖保存園を視察され、当場職員より奥羽増殖保存園の概要等について説明を行いました。

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       奥羽増殖保存園の概要説明

  温室で育苗中のスギエリートツリー苗視察

 山形県立村山産業高等学校の見学受け入れおよび出前授業を実施

 山形県立村山産業高等学校から奥羽増殖保存園の見学および出前授業の依頼を受け、令和6年6月20日(木)に奥羽増殖保存園にて生徒の受け入れ、翌21日(金)に同校にてさし木の実施方法および管理方法についての出前授業を行いました。

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       スギ試験園の概要説明

   職員指導による、さし木の実習

 岩手大学農学部森林科学科の学生が来場

 岩手大学農学部森林科学科の学生35名が令和6年5月30日(木)、東北育種場へ来場され、ツツジ・テマリカンボクを用いたさし木や、スギ・カラマツを用いたつぎ木の実習を行いました。
 実習に先立ち職員による林木育種事業の概要説明およびさし木、つぎ木の実演を行いました。その後学生を6つの班に分け、それぞれの班に職員がつき添い、さし木・つぎ木の実習を行いました。

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       東北育種場の概要説明         さし木の実技指導
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        つぎ木の実技指導          苗畑の概要説明

お問い合わせ

所属課室:東北育種場連絡調整課 

〒020-0621岩手県滝沢市大崎95

電話番号:019-688-4518

FAX番号:019-694-1715

Email:touhokuikusyu@ffpri.affrc.go.jp