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絶滅危惧植物オガサワラグワの保全には遺伝的ちがいを考慮すべきである

2006年12月22日掲載

論文名 Determination of the genetic structure of remnant Morus boninensis Koidz. trees to establish a conservation program on the Bonin Islands, Japan(小笠原諸島における保全計画策定のためのオガサワラグワ残存木の遺伝構造の決定)
著者(所属) 谷 尚樹・吉丸 博志(森林遺伝研究領域)、河原 孝行(北海道支所)、星 善男・延島 冬生・安井 隆也(小笠原野生生物研究会)
掲載誌 BMC Ecology 6巻、2006年10月
内容紹介  オガサワラグワは小笠原諸島固有種であり、湿性高木林の主要な構成種であったが、明治以降の乱伐により現在では百数十本が残存するのみである。そのため増殖事業が進められているが、養蚕のために導入されたシマグワとの交雑のため、純粋な種子を採取することができる弟島産の種子のみが増殖事業に使用されてきた。そこで、弟島、父島、母島の純粋なオガサワラグワの遺伝的多様性を解析した結果、弟島とそれ以外とで遺伝子レベルの違いが認められること、母島、父島内でも樹齢の高い天然林ほど多様な遺伝的構成を示すことが明らかになった。このため、将来的には各島に残存する天然個体を増殖に活用するべきである。一方、オガサワラグワの保全は危急的であるため、弟島産の種子を使用する場合は、遺伝的な違いを考慮し、父島、母島において徹底した管理下で増殖するなど総合的な取り組みが必要である。

 

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