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2008年6月9日掲載
論文名 | Potential impacts of the invasive flatworm Platydemus manokwari on arboreal snails(侵略的外来生物・ニューギニアヤリガタリクウズムシによる樹上性カタツムリにおよぼす潜在的なインパクト) |
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著者(所属) | 杉浦 真治・山浦 悠一(森林昆虫研究領域) |
掲載誌 | Biological Invasions(生物学的侵入、オランダ) 2008年6月(電子出版) |
内容紹介 | 小笠原諸島父島では、近年、固有陸産貝類が急激に減少しつつあります。この減少は、侵略的外来種であるニューギニアヤリガタリクウズムシによる捕食圧が重要な原因と考えられています。しかし、地表徘徊性の本種は、樹上性の陸貝の減少にも関与しているのでしょうか?そこで、外来種の貝を網袋に入れ樹上0.5m~2.0mの幹上に設置し、生存過程を調べました。その結果、本種は樹幹を這い上がり、わずか7日間で約40%の貝を捕食していることが確認できました。このように、本種は地表性ばかりでなく樹上性の陸貝も捕食することで、父島の固有陸貝相に強いインパクトを与えていると考えられます。 |
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