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島の面積が大きくなるとアリと植物の共生関係に外来種が入り込みやすい

 2010年6月10日掲載

論文名 Species interactions-area relationships:biological invasions and network structure in relation to island area(種間相互作用と面積との関係:島の面積から見た生物の侵入とネットワーク構造)
著者(所属) 杉浦真治(森林昆虫研領域)
掲載誌

Proceedings of the Royal Society B: Biological Sciences (2010) 277, 1807-1815(英国王立協会紀要:生物科学誌)、2010年5月

doi:10.1098/rspb.2009.2086(外部サイトへリンク)

内容紹介  離島の森林を含む生態系では、外来種の侵入が大きな問題です。島や森林の面積が大きくなれば生物の種数が増加することはよく知られていますが、面積の増加とともに外来種と在来種との関係がどのように変化するのかについてはよくわかっていません。そこで、小笠原諸島において面積が異なる5つの島ごとに、19種の植物(うち5種は外来)とその葉や芽から出る蜜に集まる23種のアリ(うち20種は外来)との対応関係(種間相互作用)を調べました。アリが蜜を得る代わりに、植食昆虫から植物を守る共生関係は、様々なアリと植物との間で知られています。小笠原のアリと植物との間で観察された対応関係のうち、外来種が含まれる関係の割合は島によって68.2%から86.4%まで異なりましたが、島の面積が大きくなるほど高くなりました。これは、大きな島ほど人の出入りの頻度が高く環境も多様なので、持ち込まれる外来種が多く、定着しやすいことと関係していると考えられます。このように、島の面積は単に外来種の種数ばかりでなく、共生関係など生物間相互作用に占める外来種の割合にも影響しているのです。

 

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