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更新日:2022年11月14日

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小川試験地35周年記念シンポジウム「長期試験地を維持していく意味 ―小川試験地、これまで、これから―」

1987年、北茨城市の小川群落保護林に設置された小川試験地(6ha)は今年で35周年を迎えました。小川は約60種の高木種や豊かな林床植生を有する試験地です。当試験地は生活史全体を通した樹木動態の解明を目的に設置され、現在まで種子、実生、稚樹、若木、成木と樹木生活史の各段階を対象とした詳細な調査が続けられいます。一方、近年大径木の枯死・倒木が頻発し、ナラ枯れやニホンジカの侵入も懸念され、今後小川の森が大きく変わる可能性があります。本シンポジウムでは、小川試験地のこれまでの研究成果を紹介するとともに、長期モニタリングや試験地維持にかかる課題を共有しながら、長期試験地に今後求められることは何か、ビッグデータ・広域比較研究の時代に一試験地ができることは何か、例えば100年続けるためには何を選べば良いかなど、長期試験地やそのデータを次世代にどう引き継いでいくかを参加者の皆さんと広く議論したいと思います。

開催日時

2022年11月24日  (木曜日)10時00分~17時00分

場所

名称 東京大学 弥生講堂一条ホール(ハイブリッド開催)
住所 東京都文京区弥生1-1-1 東京大学農学部内
ホームページ https://www.a.u-tokyo.ac.jp/yayoi/map.pdf(外部サイトへリンク)

主催・共催等

主催:国立研究開発法人森林研究・整備機構 森林総合研究所
共催:JaLTER (Japan Long Term Ecological Research Network)

内容

【プログラム】
10時00分 開会挨拶 田中浩 氏(国際緑化推進センター)
10時05分 開催趣旨説明 黒川紘子(森林総研・森林植生研究領域)

<小川のこれまで:長期モニタリングから見えてきたこと>
10時15分 「小川試験地で樹木の生活史を調べる:直径5cm以上の世界でみえるものと、5cm未満の世界でみえるもの」正木隆(森林総研・研究ディレクター)
10時35分 「長期観測でわかってきた樹木の豊凶年代変化」柴田銃江(森林総研・森林植生研究領域)
10時50分 「小川試験地のブナの20年」市栄智明 氏(高知大学)
11時05分 「長期大規模試験地でみえてきた鳥類と哺乳類の種子散布」直江将司(森林総研・東北支所)
11時20分 「小川試験地におけるササ類3種の30年間の動態」新山馨(森林総研・森林植生研究領域)

<招待講演1>
11時35分 「過去と未来をつなぐ長期モニタリング」日浦勉 氏(東京大学)

12時00分-13時15分 お昼休憩

<小川のこれまで:小川の多様性>
13時15分 「二次林の調査からみえてきた樹木の萌芽再生戦略」柴田嶺 氏(新潟大学)
13時30分 「小川試験地における木本性つる植物の空間分布特性とクローン成長戦略」森英樹(森林総研・樹木分子遺伝研究領域)
13時45分 「植物 vs 草食昆虫 in 小川群落保護林:食べられやすい植物はどんなやつ?」小黒芳生(森林総研・森林植生研究領域)
14時00分 「森林管理と昆虫研究からみる小川試験地」滝久智(森林総研・生物多様性・気候変動研究拠点)

<招待講演2>
14時15分 「100年間、教育研究拠点を続けることから見えてきたこと―芦生研究林の事例―」石原正恵 氏(京都大学フィールド科学教育研究センター芦生研究林)

14時35分-14時40分 休憩

<小川のこれから>
14時40分 「ニホンジカの分布変化とその影響にどのように向き合うか?」飯島勇人(森林総研・野生動物研究領域)
14時55分 「樹病学の視点から見た小川試験地のこれから」升屋勇人(森林総研・きのこ・森林微生物研究領域)

<コメント>
15時10分 鈴木牧 氏(東京大学)
15時20分 伊藤哲 氏(宮崎大学)

15時30分-15時35分 休憩

<試験地の長期的な維持に向けて>
15時35分 「長期試験地を次世代へつなぐために」黒川紘子(森林総研・森林植生研究領域)

<JaLTER企画:若手が考える長期モニタリング>
15時55分 モデレーター:田中健太 氏(筑波大学・JaLTER科学委員長)
· JaLTER研究提案プログラム 採択課題の計画
「気候変動下における樹木の種子生産の長期的動向:個体ベースでのパターンと地理的距離」本間千夏 氏(秋田県立大学大学院生物資源科学研究科)
「カエデ属における冬季の⽇⻑認識に関与する光受容器官の進化」大野美涼 氏(岩手大学大学院連合農学研究科)

· 座談会
上森教慈 氏(九州大学)、井上輝紀 氏(弘前大学)、安田和真 氏(東京農工大学)、鈴木暁久 氏(筑波大学)、仲畑了 氏(東京大学)、久野真純 氏(東京大学)

16時25分-16時55分 総合討論

16時55分 閉会挨拶 浅野(中静) 透(森林研究・整備機構 理事長)

費用

参加は無料ですが、事前申込みが必要です。

申込方法

本シンポジウムへの参加は、以下の参加登録フォームで事前受付をします。
申込み期限:2022年11月18日(金曜日)
オンライン配信ご希望の方には、後日参加用URLをご案内します。

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お問い合わせ

国立研究開発法人森林研究・整備機構森林総合研究所
東北支所 直江将司
E-mail:naoeshoji@affrc.go.jp
電話番号:019-648-3942