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更新日:2021年4月27日

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研究成果

森林総合研究所林木育種センターにおいては、(1)成長が優れた品種、花粉の少ない品種、マツノザイセンチュウ抵抗性を有する品種等の新たな林木の品種の開発、(2)品種の開発や希少種等保護のための遺伝資源の収集・保存、(3)海外における林木育種等の協力等を行っていますが、これらの活動は、数多くの優れた研究成果に支えられています。
たとえば、(1)林木の品種開発については、品種の形質(成長がよい、花粉が少ない、マツノザイセンチュウに強いなど)が現れるメカニズムやこれらの形質の有無を成長の早い段階で明らかにする方法など、(2)遺伝資源の保存については、種子や花粉を長期間に保存できる方法など、(3)海外協力については、海外の樹種についての育種の方法などの研究が行われています。

研究で成果を得るまでには長い期間が必要ですが、毎年、多くの成果が得られています。ここでは、その成果の一端をご紹介します。

研究成果(年度別)(部署別

2020年度

遺伝的に多様で優良形質の無花粉スギ品種の開発に役立つリソースを構築(PDF:1,004KB)
花粉が飛散しない無花粉スギ品種の早期開発には、無花粉遺伝子をヘテロで保有する精英樹が数多く必要です。今回全国で明らかになった21のヘテロ個体を活用して、各地で成長の優れた無花粉スギの品種開発が可能になります。

スギの実生コンテナ苗を1年で生産するための施肥技術の開発(PDF:1,143KB)
スギの実生コンテナ苗生産には、これまで2年から3年かかっていましたが、施肥の方法を改良することで、1年間の育成で約7割の苗木が出荷できるサイズにまで成長する技術を開発しました。

2019年度

カラマツの種子をつけやすくする方法の開発―カラマツ苗木の安定供給に向けて―(PDF:4,608KB)
カラマツは材に強度があるため近年注目され、造林のための苗木の需要が高まっていますが、慢性的に苗木が不足しています。その原因は種子不足です。そこで、カラマツに種子をつけやすくする方法を明らかにしました。

ブナ種子の超低温保存技術の開発(PDF:4,415KB)
地球温暖化による生育地の著しい縮小が懸念されているブナの種子の超低温(-170℃)保存技術を確立しました。これにより、従来は困難であったブナ種子の長期保存が可能となりました。

2018年度

より強いマツノザイセンチュウ抵抗性品種の開発(PDF:1,860KB)
日本全国のマツ林で問題となっているマツノザイセンチュウによるマツ枯れの被害を防ぐため、より強い抵抗性品種を効率的に開発するための育種技術とその技術を活用した品種を開発しました。

早生樹「コウヨウザン」の新たな造林樹種としての評価と優良系統の選定(PDF:1,869KB)
中国原産の早生樹「コウヨウザン」は新たな造林樹種の一つとして期待されています。このため、コウヨウザンの植栽適地や成長、製材品の性能を明らかにするとともに、造林用種苗を生産するための優良系統の選定を行いました。

2017年度

新たな無花粉スギ品種の開発と今後の品種改良を促進するDNAマーカーの開発(PDF:2,363KB)
初期成長に優れた新たな無花粉スギ品種「林育不稔1号」を開発しました。また、今後の無花粉スギの品種改良の促進につながる、高い精度で無花粉遺伝子を検出できるDNAマーカーを開発しました。

2016年度

前方選抜による初期成長に優れた第二世代品種の開発(PDF:725KB)
我が国の林木育種で初となる、検定データを使用して優良系統を選抜する前方選抜により、スギのエリートツリーの中から初期成長に優れた品種を、これまでの手法と比べて極めて短時間で開発しました。

ゲノム情報を利用した育種高速化技術の体系化(PDF:618KB)
スギの遺伝的改良に必要な、成長・材質等の特性を把握するにはこれまで数十年が必要でした。ゲノム情報を利用することその期間を大幅に短縮する手法を開発しました。

スギ雄花形成に関わる遺伝子を特定し花粉症対策に活かす(PDF:858KB)
花粉症対策品種の開発に向けて、雄花形成から花粉飛散までの組織観察の結果をもとにスギ雄花の発達ステージを決定し、各ステージで働く遺伝子を明らかにしました。

抵抗性クロマツで海岸防災林を再生する(PDF:717KB)
東日本大震災の津波で壊滅的な被害を受けたクロマツ海岸防災林の再生のため、マツ材線虫病に抵抗性があるクロマツ苗木を大量供給するシステムを産官民の共同研究により構築しました。

2015年度

心材の含水率が低いトドマツ品種の開発(PDF:1,036KB)
心材含水率が遺伝的に少ない「材質優良トドマツ品種」5品種を開発しました。これらの品種を生産・普及することで、将来の乾燥等のコスト削減と材の高付加価値化が期待できます。

スギの生育環境への適応性の評価(PDF:1,116KB)
次代検定林の調査データと気象庁が公開している気候データとを統合的に解析することで、スギが元々の生育地と異なる地域で生育した場合に、成長にどのような影響を受けるのかわかました。

林木遺伝資源の収集・保存手法の開発(PDF:1,203KB)
林木ジーンバンク事業の対象となる樹種リストを作成し、成体保存されている遺伝資源を整理するとともに、GIS技術により地図上に「見える化」することで、今後、成体保存の必要性の高い地域を明らかにしました。

2014年度

スギ・ヒノキのエリートツリーを開発(PDF:562KB)
精英樹のF1検定林から、成長や材質に優れかつ雄花着花量も少ないエリートツリー(第2世代精英樹)を開発し、この中から特定母樹が指定されました。

スギの器官別発現遺伝子の情報を統合~スギの品種改良の高速化に向けて~(PDF:664KB)
スギについて、器官別、時期別に発現している遺伝子の情報を網羅的に収集し、それらの情報を統合することにより、ゲノム情報を活用して優良個体選抜のための特性評価に要する期間を短縮する、育種の高速化を推進するための基盤情報を整備しました。

スギ遺伝資源のコアコレクションの作成(PDF:541KB)
林木ジーンバンク事業で収集・保存している大量のスギ遺伝資源の中から、遺伝的情報や生育地の環境情報を基に全体を代表する情報量の多いコアコレクション(代表的な品種・系統のセット)を作成しました。

2013年度

第2世代のマツノザイセンチュウ抵抗性品種の新たな品種開発(PDF:698KB)

マツノザイセンチュウ抵抗性品種同士の子供から、より抵抗性の高い5品種を開発し、第2世代の抵抗性品種の開発が本格化しました。

テリハボクの遺伝変異を解明する(PDF:779KB)

台湾から沖縄、小笠原諸島のテリハボク島嶼集団についてDNAを分析し、それら3地域間で遺伝的な組成が異なることを明らかにしました。

シラカンバの遺伝変異を解明する(PDF:706KB)

中部地方以北の日本各地に分布するシラカンバ天然林から採取したDNAを分析して、北海道、東北日本および関東・中部日本で集団の持つ遺伝子が大きく異なることを明らかにしました。

2012年度

東北地方等におけるマツノザイセンチュウ抵抗性クロマツ品種の開発(PDF:661KB)

クロマツのマツノザイセンチュウ抵抗性品種の増加が望まれていた東北地方等において12品種を開発しました。これらは海岸林の再生等に資することが期待されます。

アカマツの遺伝変異を解明する(PDF:683KB)

マツノザイセンチュウ被害等で減少が心配されている日本各地のアカマツ天然林から採取したDNAを分析して、西南日本、中部日本及び東北日本で遺伝的な組成が異なることを明らかにしました。

2011年度

第二世代のマツノザイセンチュウ抵抗性品種を開発(PDF:1,171KB)
マツノザイセンチュウ抵抗性クロマツ品種同士を交配して、その子供を育成し、より病原力の強いマツノザイセンチュウを接種するなどの検定を進め、格段に高い生存率を示す第二世代品種を初めて開発しました。

ケヤキの遺伝的多様性(PDF:1,162KB)

国内各地のケヤキ天然林から試料を採取し葉緑体DNAと核DNAそれぞれの遺伝的多様性を明らかにしました。遺伝的多様性に配慮した植栽や精密な林木遺伝資源の保存に活用できます。

アカシア属の育種技術マニュアルの作成―人工交配による効率的なアカシア・ハイブリッドの創出方法(PDF:983KB)

熱帯地域の造林樹種であるアカシア属について人工交配によってハイブリッドを創出するための交配手順について詳しく解説したマニュアルを作成しました。

2010年度

精英樹F1の成長量はこんなに大きい!(PDF:1,048KB)

成長の良い精英樹同士を掛け合わせ、より成長が優れた品種の開発を進めています。中には5年生で樹高が7mに達するほどのすばらしい成長を示すものがあり、下刈省力化等への寄与が期待できます。

中国でマツノザイセンチュウに強いマツをつくる(PDF:1,279KB)

マツ材線虫病の被害が広がっている中国において、被害の程度が深刻な在来樹種のバビショウ(Pinus massoniana)のマツノザンセンチュウ抵抗性育種を安徽省で実施し、抵抗性のあるクローンを選抜することに成功しました。

 

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お問い合わせ

所属課室:森林総合研究所林木育種センター育種企画課 

〒319-1301 茨城県日立市十王町伊師3809-1

電話番号:0294-39-7002

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