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森林総合研究所林木育種センターにおいては、(1)成長が優れた品種、花粉の少ない品種、マツノザイセンチュウ抵抗性を有する品種等の新たな林木の品種の開発、(2)品種の開発や希少種等保護のための遺伝資源の収集・保存、(3)海外における林木育種等の協力等を行っていますが、これらの活動は、数多くの優れた研究成果に支えられています。
たとえば、(1)林木の品種開発については、品種の形質(成長がよい、花粉が少ない、マツノザイセンチュウに強いなど)が現れるメカニズムやこれらの形質の有無を成長の早い段階で明らかにする方法など、(2)遺伝資源の保存については、種子や花粉を長期間に保存できる方法など、(3)海外協力については、海外の樹種についての育種の方法などの研究が行われています。
研究で成果を得るまでには長い期間が必要ですが、毎年、多くの成果が得られています。ここでは、その成果の一端をご紹介します。
2022年度DNA情報からスギの表現型を予測するモデルの開発と改良(PDF:700KB) 無人航空機と深層学習モデルを用いたトドマツの着果量評価技術を開発(PDF:937KB) 特定母樹等の普及のための取組―原種苗木の生産配布と技術指導―(PDF:917KB) |
2021年度乾燥した生育環境への適応性を評価するスギの遺伝子発現マーカーの開発(PDF:1,198KB) 土を使わずスギを発根させる「エアざし」技術を開発(PDF:1,444KB) |
2020年度遺伝的に多様で優良形質の無花粉スギ品種の開発に役立つリソースを構築(PDF:1,004KB) スギの実生コンテナ苗を1年で生産するための施肥技術の開発(PDF:1,143KB) |
2019年度カラマツの種子をつけやすくする方法の開発―カラマツ苗木の安定供給に向けて―(PDF:4,608KB) ブナ種子の超低温保存技術の開発(PDF:4,415KB) |
2018年度より強いマツノザイセンチュウ抵抗性品種の開発(PDF:1,860KB) 早生樹「コウヨウザン」の新たな造林樹種としての評価と優良系統の選定(PDF:1,869KB) |
2017年度新たな無花粉スギ品種の開発と今後の品種改良を促進するDNAマーカーの開発(PDF:2,363KB) |
2016年度前方選抜による初期成長に優れた第二世代品種の開発(PDF:725KB) ゲノム情報を利用した育種高速化技術の体系化(PDF:618KB) スギ雄花形成に関わる遺伝子を特定し花粉症対策に活かす(PDF:858KB) 抵抗性クロマツで海岸防災林を再生する(PDF:717KB) |
2015年度心材の含水率が低いトドマツ品種の開発(PDF:1,036KB) スギの生育環境への適応性の評価(PDF:1,116KB) 林木遺伝資源の収集・保存手法の開発(PDF:1,203KB) |
2014年度
スギ・ヒノキのエリートツリーを開発(PDF:562KB) スギの器官別発現遺伝子の情報を統合~スギの品種改良の高速化に向けて~(PDF:664KB) スギ遺伝資源のコアコレクションの作成(PDF:541KB) |
2013年度第2世代のマツノザイセンチュウ抵抗性品種の新たな品種開発(PDF:698KB) マツノザイセンチュウ抵抗性品種同士の子供から、より抵抗性の高い5品種を開発し、第2世代の抵抗性品種の開発が本格化しました。 台湾から沖縄、小笠原諸島のテリハボク島嶼集団についてDNAを分析し、それら3地域間で遺伝的な組成が異なることを明らかにしました。 中部地方以北の日本各地に分布するシラカンバ天然林から採取したDNAを分析して、北海道、東北日本および関東・中部日本で集団の持つ遺伝子が大きく異なることを明らかにしました。 |
2012年度東北地方等におけるマツノザイセンチュウ抵抗性クロマツ品種の開発(PDF:661KB) クロマツのマツノザイセンチュウ抵抗性品種の増加が望まれていた東北地方等において12品種を開発しました。これらは海岸林の再生等に資することが期待されます。 マツノザイセンチュウ被害等で減少が心配されている日本各地のアカマツ天然林から採取したDNAを分析して、西南日本、中部日本及び東北日本で遺伝的な組成が異なることを明らかにしました。 |
2011年度第二世代のマツノザイセンチュウ抵抗性品種を開発(PDF:1,171KB) 国内各地のケヤキ天然林から試料を採取し葉緑体DNAと核DNAそれぞれの遺伝的多様性を明らかにしました。遺伝的多様性に配慮した植栽や精密な林木遺伝資源の保存に活用できます。 アカシア属の育種技術マニュアルの作成―人工交配による効率的なアカシア・ハイブリッドの創出方法(PDF:983KB) 熱帯地域の造林樹種であるアカシア属について人工交配によってハイブリッドを創出するための交配手順について詳しく解説したマニュアルを作成しました。 |
2010年度精英樹F1の成長量はこんなに大きい!(PDF:1,048KB) 成長の良い精英樹同士を掛け合わせ、より成長が優れた品種の開発を進めています。中には5年生で樹高が7mに達するほどのすばらしい成長を示すものがあり、下刈省力化等への寄与が期待できます。 中国でマツノザイセンチュウに強いマツをつくる(PDF:1,279KB) マツ材線虫病の被害が広がっている中国において、被害の程度が深刻な在来樹種のバビショウ(Pinus massoniana)のマツノザンセンチュウ抵抗性育種を安徽省で実施し、抵抗性のあるクローンを選抜することに成功しました。 |
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