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クワゴマダラヒトリ
Spilosoma imparilis(BU丁LER)
英名 Mulberry tiger moth
- 体長 老熟幼虫:約50mm 成虫:開張37~64mm
- 加害樹種 クワ,クリ,ミズナラ,カシワ,ヤナギ,サクラ,ウメ,スモモ,ウツギ,その他
- 被害 幼虫が集団で葉に糸をまき巣を作って食害する。雑食性が強く,加害植物は数十種におよぶ。
- 生活史 年1世代。幼虫で越冬。新葉の展開とともに枝に移って食害を始める。6月下旬頃,体毛をつけたうすい繭を作って中で蛹化する。7月下旬に羽化し,成虫は自分の腹部の毛で覆った卵塊を産む。ふ化した幼虫は集団で葉を網目状に食害する。10月に根ぎわに幕をはって越冬に入る。落葉の下で越冬しているものもいる。その後も気温の高い日等は根ぎわや幹ではいかいしているものも多い。
- 近似種 アメリカシロヒトリ,カクモンヒトリの幼虫と似ているが,前種は北海道には分布していない。区別点は,アメリカシロヒトリには青藍色の瘤起がないこと,カクモンヒトリは頭部が赤色であることである。
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クワゴマダラヒトリの幼虫 |
食害木(クワ)の根本で越冬に
入るクワゴマダラヒトリの幼虫 |
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クワゴマダラヒトリの雌成虫 |
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ミスジツマキリエダシャク
Zethenia rufescentaria MOTSCHULSKY
- 体長 老熟幼虫:約40mm 成虫:開張30~35mm
- 被害 幼虫が7月下旬から8月頃に葉を食害することによる。カラマツでは全葉が食害されるような被害の場合,その年の秋おそく冬芽が開芽してしまい,再び冬芽をつくることができずに冬をむかえ,翌年,枝先から枯れてしまう。さらにカラマツヤツバキクイムシの寄生も受け易くなる。
- 生活史 年1世代。蛹で越冬。6月上旬から7月下旬に成虫が出現する。日中は林床をヒラヒラと飛んでいる。産卵習性は不明。1齢幼虫は7月上旬から出現する。8月に人ってからの食害が大きく,被害が目立ち始める。老熟した幼虫は8月下旬から9月上旬にかけて地上に降り,腐植中にもぐり蛹化して越冬する。
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ミスジツマキリエダシャク終齢幼虫 |
齢終幼虫の頭部 |
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ミスジツマキリエダシャク成虫 |
食害をうけたカラマツ林 |
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