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更新日:2019年2月26日

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凍土融解深の異なる永久凍土林における地下部炭素動態の定量評価と制御要因の解明

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1.共同研究機関

アラスカ大学フェアバンクス校国際北極圏研究センター

2.研究期間

2016~2020年度 科学研究費補助金

3.責任者

野口 享太郎(東北支所)

4.研究の背景

北方林の炭素蓄積量は、温帯林と熱帯林の合計に匹敵すると言われていますが、北方林面積のうち20%以上は永久凍土地帯にあります。永久凍土林は、莫大な量の炭素を土壌中に凍結した状態で蓄積していますが、大気からの熱が伝わりやすい林床有機物層~表層土壌では、生物活動による炭素の動きが活発と考えられています。一方、温暖化などの気候変動により凍土の融解が進み、永久凍土林が温室効果ガスの放出源になることが懸念されています。しかし、これらの永久凍土林の炭素動態には不明な点が多いことから、これを定量的に明らかにする必要があります。

5.研究の目的

凍土融解深の異なるアラスカ内陸部のクロトウヒ林において、植物生産、土壌呼吸などの生物活動による炭素動態を定量的に評価し、土壌温度などの環境パラメータとの比較により、その制御要因について解明することを目的とします。

6.研究内容

凍土融解深の異なるアラスカ内陸部のクロトウヒ林を調査地とし、炭素流入のパラメータとしてリターフォール生産量、細根生産量、林床植生生産量を明らかにする。炭素放出のパラメータについては、地下部からの二酸化炭素放出量(土壌呼吸量)を明らかにする。また、環境要因のパラメータとして、凍土融解深、土壌温度、土壌水分、土壌養分条件について明らかにする。これらにより、凍土融解深の変化による地下部炭素動態の変化について定量的に評価するとともに、凍土融解深の変化が地下部炭素動態を変化させる仕組みについて明らかにします。

斜面上部の写真 斜面中部の写真 斜面下部の写真

斜面上部(凍土融解深大)中部(凍土融解深中)下部(凍土融解深小)にプロットを設置

7.期待される研究成果

凍土融解深の異なるクロトウヒ林において、植物生産による地下部への炭素流入量、土壌呼吸による炭素放出量を定量的に明らかにします。これらのデータを地温など環境要因の変動パターンと比較することにより、凍土融解深の変化が地下部炭素動態を変化させる仕組みについて明らかにします。得られた成果は、気候変動下における永久凍土林の動態や炭素収支の変化に関する将来予測に役立ちます。

お問い合わせ

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