研究紹介 > 研究成果 > 研究最前線 2006年紹介分 > 耐陰性の強いヒバ稚樹は択伐すると樹形は変わらずに成長が促進されることがわかった
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2006年7月28日掲載
論文名 | Seven-years changes in growth and crown shape of Thujopsis dolabrata var. hondai saplings after release from suppression (被陰解除7年後のヒバ稚樹の成長と樹冠形状の変化) |
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著者(所属) | 櫃間 岳(東北支所)、太田 敬之、金指 達郎、正木 隆(森林植生研究領域) |
掲載誌 | Journal of Forest Research(日本森林学会英文誌、日本)、11巻4号、2006年8月 |
内容紹介 | ヒバは耐陰性が強く択伐複層林施業に好適な素材であるが、これまでは択伐しても稚樹の成長がなかなか進まないと言われていた。本研究では、ヒバ稚樹でも択伐後2年目から樹幹の肥大成長が始まることを示し、択伐後の日射量の増加に対する応答は遅くはないことを明らかにした。また、林床で成育するヒバ稚樹は、枝の方が幹の先端よりも高く伸長する「お椀型」となるが、この樹形は択伐後7年を経過してもスギやヒノキのような「円錐型」にはならなかった。ヒバは択伐しても成長が進まないと言われていたのは、このゆっくりとした樹形変化のためであり、実際には択伐により成長が促進されることが明らかになった。 |
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