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2017年3月13日掲載
論文名 |
(1)林業機械作業への習熟モデルの適応と技術習得プロセスの分析 (2)オペレータの習熟度に応じた荷役作業における効果的な荷つかみ本数について |
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著者(所属) |
(1)山口 浩和(林業工学研究領域)、岡 勝(鹿児島大学)、鹿島 潤(四国支所)、毛綱 昌弘・陣川 雅樹(林業工学研究領域)、加利屋 義広(林業機械化センター) (2)山口 浩和・上村 巧・毛綱 昌弘(林業工学研究領域)、加利屋 義広(林業機械化センター) |
掲載誌 |
(1)森林利用学会誌、31巻4号、155-162、2016年10月 (2)森林利用学会誌、31巻4号、163-169、2016年10月 |
内容紹介 |
林業労働者の増加が見込めない中で、木材を安定的に供給するためには、森林作業の機械化を一層進め、林業機械の生産能力をフルに発揮させる必要があります。そのためには機械を安全に効率よく使いこなせるオペレータの育成が重要です。しかし、これまで林業機械オペレータの育成にどのくらいの期間が必要であるかについては具体的な情報が不足していました。 そこで、林業機械オペレータ初心者について技術の習得過程を追跡調査し、解析しました。その結果、作業の経験時間と作業所要時間との関係を個人の学習能力に応じた関数として求めることができるようになりました。これを利用することにより、設定した習熟レベルに到達するまでに必要な習熟期間をオペレータごとに予測することが可能となりました。また、各習熟レベルに応じて適切な作業方法があることも分かりました。例えば、グラップルローダを使った丸太の積み込み作業(写真)では、初心者はあまり多くの丸太を一度につかまない方が、効率が良くなる傾向にありました。 これらの結果は、事業体において高価な高性能林業機械システムを導入した際に、オペレータの育成期間の設定や習熟を考慮した将来的な事業計画の立案、個々の技術レベルに応じたオペレータの人員配置や作業方法の提案等に活用できます。
写真:グラップルローダを使用した丸太の積み込み作業
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