研究紹介 > 研究成果 > 研究成果 2021年紹介分 > AI搭載ドローンによる森林内での空撮飛行と林内構造の把握が可能になった
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2021年10月6日掲載
論文名 |
AI搭載ドローンによる森林内空撮と三次元モデルの構築 |
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著者(所属) |
瀧 誠志郎(林業工学研究領域)、青木 三六(株式会社アセンション)、小路丸 未来(ジオサーフ株式会社)、稲田 純次(株式会社アイネスプロ) |
掲載誌 |
森林利用学会誌、36巻3号、151-160、森林利用学会、2021年7月 DOI:10.18945/jjfes.36.151(外部サイトへリンク) |
内容紹介 |
「林業DX」の実現には、森林内の地形や立木などの高精度なデジタルデータが必要です。これまでこのようなデータを収集するには人手による多大な労力を必要としていたので、効率的にデータを収集する技術や手法の開発が求められています。 従来のドローンは自己位置を把握するためにGNSS(全球測位衛星システム)信号の受信が必須でした。近年、トンネル内や橋梁下部、建物内といったGNSS信号が受信できない環境での点検業務への活用が進められているAIを搭載したドローン(Skydio2)が登場しました。Skydio2は搭載した6台の魚眼カメラによって飛行しながらリアルタイムに周囲の状況から自己位置を正確に把握できます。さらに進行方向の障害物はAIによって最適な回避ルートを即座に演算して自動的に避けることができます。今回の研究ではSkydio2を初めて森林内に適用したところ、立木等に衝突せずに安全な林内の空撮飛行に成功しました。また4.6m以下の空撮画像から構築した三次元点群モデルから立木位置と胸高直径の計測が可能となり、計測誤差は公共測量の精度規定(5cm)を満たす約1〜2cmでした。 この手法は作業道などからAI搭載ドローンで森林内外を撮影するだけで森林内の情報を取得できるため、森林内調査の大幅な省力化に繋がります。今後の林業において「林業DXに向けたICTの全面的活用」を実現する手法としても期待できます。
(本研究は、2021年7月に森林利用学会誌において公表されました。)
動画1:https://youtu.be/Xr6HVLKZuaE(外部サイトへリンク) AI搭載型ドローン(Skydio)によるGNSS受信ができない林内でのマニュアル飛行の様子。
写真:AI搭載ドローン(Skydio2)
図:AI搭載ドローン(Skydio2)の林内飛行
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