研究紹介 > トピックス > プレスリリース > プレスリリース 2012年 > スギに花粉を作らなくさせる遺伝子の位置を特定―DNAによる無花粉スギ識別の道が拓ける―
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平成24年9月3日
独立行政法人森林総合研究所
ポイント
森林総合研究所は、スギに花粉を作らなくさせる遺伝子(雄性不稔遺伝子)が遺伝子地図(連鎖地図)のどこにあるのかを明らかにしました。最初に、当所がこれまでに収集してきたスギの遺伝子情報を利用して、2,431遺伝子からなるスギの遺伝子地図を作製しました。これは針葉樹の遺伝子地図としては、世界で最も多くの遺伝子からなるものです。この地図情報を用いて、雄性不稔遺伝子が第9番目の連鎖群に存在することと、その地図上の位置を明らかにしました。この遺伝子の近くのDNAマーカーを用いることで、解析に使用した交配家系では96%の精度で無花粉スギを正しく識別できました。これにより、花を咲かせるまでわからなかった無花粉スギの実生段階での識別の道が拓かれました。
予算:林野庁受託事業「遺伝子組換えによる花粉発生制御技術等の開発事業」
生物系特定産業技術研究支援センター イノベーション創出基礎的研究推進事業「スギ優良個体の選抜のためのゲノムワイドアソシエーション研究」
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独立行政法人 森林総合研究所 理事長 鈴木 和夫 研究推進責任者: 森林総合研究所 研究コーディネータ 篠原 健司 研究担当者: 森林総合研究所 森林遺伝研究領域 樹木遺伝研究室 非常勤特別研究員 森口 喜成 広報担当者: 森林総合研究所 企画部 研究情報科長 秦野 恭典 |
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