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更新日:2019年11月14日

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先端技術の林木育種への応用

DNA分析

 林木の育種の時間短縮と効果的な推進のためには、染色体や遺伝子レベルで遺伝情報を明らかにすることが必要です。このため、D NAマーカーの検出、連鎖地図の作成及びQ TL解析などにより、スギやマツなどの材質や病虫害抵抗性に関連した遺伝子の解明を進めています。

 

組織培養

 組織培養は遺伝子組換えに必要な技術であり、特に遺伝子の導入と個体の再生に適した培養系が必須です。受精によらず組織培養により人為的に誘導される不定胚は、遺伝子組換えに最も適しているとともに、大量増殖を可能とします。このため、スギ、アカマツなどについて、安定した不定胚による培養系の開発を進めています。
また、絶滅に瀕している樹種(有用薬用成分を含むワダツミノキ等)の組織培養によるクローン増殖技術の開発にも取り組んでいます。

  

ワダツミノキ 

抗がん剤の原料を含む
ワダツミノキの組織培養

スギの組織培養

スギの不定胚からの組織培養

 

遺伝子組換え

 遺伝子組換えは、短期間に特定の形質を改良することを可能にする技術です。開花や目的形質の発現までに長い年月が必要な林木では、遺伝子組換えは新たな育種法として期待されています。  
森林総合研究所森林バイオ研究センターでは、遺伝子組換えによるスギの無花粉化技術の開発を行っており、平成27年度から29年度にかけて、遺伝子組換えスギ(雄性不稔スギ)の隔離ほ場試験を実施しました。
また、平成19年度から23年度にかけて、セルロース含量の高い遺伝子組換えポプラの隔離ほ場試験を実施しました。

 

kumikaetou

遺伝子組換実験棟


隔離ほ場

遺伝子組換えポプラの隔離ほ場試験

 

 



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お問い合わせ

所属課室:森林総合研究所林木育種センター育種企画課 

〒319-1301 茨城県日立市十王町伊師3809-1

電話番号:0294-39-7002

FAX番号:0294-39-7306

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