2011年度日本きのこ学会賞（馬替 由美）

きのこ・微生物研究領域

馬替 由美

ヒラタケの子実体形成に対する誘起・促進物質の探索とその化学構造活性相関の解明、エノキタケの発生不全現象(劣化)の簡易判別法として、培地の色調(BTB)の変化によって劣化を判別するYBLB法の開発、シイタケのウイルスの遺伝子配列決定と同知見に基づく菌類ウイルスの遺伝子診断法の作成、シイタケの子実体に奇形を引き起こすウイルスの特性の解明等に成功しており、その時々のきのこ栽培現場が求める課題を着実に解決し、栽培きのこ生産の向上と安定化に貢献する研究を行ってきている。以上のことから、一連の研究成果は、きのこの基礎科学およびきのこ産業への貢献が顕著であり、学会賞にふさわしいと評価された。