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1.受賞名 | 平成30年度科学技術分野の文部科学大臣表彰 科学技術賞(開発部門)(受賞日:2018年4月17日) |
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2.受賞者の氏名、所属 |
大平 辰朗(関西支所) 金子 俊彦(日本かおり研究所) |
3.受賞理由 |
トドマツ枝葉等の未利用資源の利用価値を高めるために、含有する精油成分の化学特性及び機能性の解明を行うとともに、それらの実用化のために、極めて効率的な精油成分の抽出法などを行い、新たな「森林ビジネス」の足掛かりを構築した。これらの研究内容は学術的価値だけではなく、地域経済の活性化にも大きく貢献するものである。 |
4.受賞対象研究の紹介 |
我々の健康に影響を及ぼす環境汚染物質等の低減策として様々な方法が開発されているが、除去効率やコストの点で問題があり、効率的な空気質改善剤の開発が重要となっている。 本開発では、トドマツ葉油の機能として二酸化窒素等の有害物質の浄化作用やストレス低減作用等が高いことを見出し、それらの作用機構等の解明や効率的な抽出法の開発を通して、画期的な空気質改善剤を開発した。 本開発により得られた空気質改善剤は、揮発した状態下での空気浄化方式であり、従来技術よりも浄化効率が格段に高い。また、ストレス低減効果等も併せ持っており、従来技術にはない複合的効果が発揮できる。さらに新規に開発した抽出法(マイクロ波減圧コントロール抽出法)は、製造コストを従来技術に比べて1/20以下にできる他、従来は廃棄していた抽出残渣も利用可能である。 本成果は、大気汚染が深刻化する地域における大気汚染対策等に技術提携できる他、空気汚染等が要因となる様々な疾患の予防的な対処法として寄与している。さらには原料として未利用な枝葉が利用可能であるため、それらを収入源とした新たな「森林ビジネス」が創出でき、山村地域等の地域経済の活性化に寄与している。
主要特許:特許第5804561号「有害酸化物の除去剤および当該除去剤を利用する有害酸化物の除去方法」 |
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