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1.受賞名 | 日本森林学会学生奨励賞(受賞日:2020年3月28日) |
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2.受賞者の氏名、所属 |
森 英樹(樹木分子遺伝研究領域) |
3.受賞理由 |
森林性つる植物フジの重要な生存戦略であるクローン成長を林分スケールで明らかにしたことが高く評価された。 |
4.受賞対象研究の紹介 |
つる植物は、森林生態系の重要な構成要素であるが、樹木に比べて研究の歴史が浅く、森林における分布特性や生存戦略について未解明な部分が多い。無性繁殖(クローン成長)は、つる植物が定着・分布拡大する上で効果的な生存戦略であると考えられているが、林分スケールでつる植物のクローン構造を網羅的に明らかにした研究例はなかった。そこで本研究は、つる植物フジ(マメ科)を対象として林分スケールでDNAマーカーを用いて遺伝構造を明らかにした。その結果、見かけ上の個体の71%がクローン成長に由来すると考えられ、最も大きなクローンは0.47ha、最長180mにわたりクローン成長により分布を拡大したことが明らかになった。 |
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