リグニンネットワーク
【地域リグニン資源開発ネットワーク】

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改質リグニンとは?

「改質リグニン」は日本固有の樹木「スギ」から作るバイオ由来の新素材です。
「熱に強い」「加工しやすい」「環境にやさしい」という理想的な性質をもち、様々な製品の素材として利用できます。
改質リグニンは、スギ材の中に3割ほど含まれる「リグニン」という成分を原料に製造されます。
スギは日本にしかない日本固有の樹木です。改質リグニンは、国産資源の利活用を確かなものとします。

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リグニンについて

リグニンは植物細胞壁の主成分で、木材には、重量で20~35%含まれます。リグニンは陸上植物の細胞壁を固くしっかりした構造とするために生み出された物質です。リグニンから製造できる材料は、強固で耐熱性を示す等、高いポテンシャルを有します。しかしながら植物の種類や生育環境や部位、取り出す方法によりバラバラなこともあり、品質のコントロールが難しく、安定品質の求められる高性能素材としての工業材料化は困難とされてきました。このような状況が「改質リグニン」の登場で変わりつつあります。
(文筆:山田代表)

リグニンという用語について

「リグニン」と呼ばれる新素材が開発されたと誤解される時があります。リグニンとは植物の細胞壁を構成する一つの成分の総称です。それぞれの植物はそれぞれ異なった種類のリグニンを持っています。リグニンという言葉は、たんぱく質や炭水化物という用語と同レベルの言葉で総称なのです。一方、「改質リグニン」と言われる極めて高い加工性と機能性を持った新素材が開発され注目されています。改質リグニンはポリエチレングリコール(PEG)改質リグニンの略称で、PEGリグニンやグリコールリグニンとも呼ばれています。改質リグニンはリグニンを原料として開発された新素材で、リグニンそのものではないことには注意する必要があります。同じ意味で、紙パルプ製造で副産されたリグニン分解物から作られたクラフトリグニン、アルカリリグニン、リグニンスルホン酸などもリグニンそのものではなく、リグニンを原料として作られた物質です。それぞれは別物質で、当然ながらリグニンそのものを代表する物質は一つもありません。(文筆:山田代表)