研究紹介 > トピックス > 研究広報特設サイト > 【特設サイト】2023年度 森林総合研究所公開講演会「持続可能な豊かな森を築くー資源を提供してくれる森を築くために今必要な事―」 > パネルディスカッション
更新日:2023年11月7日
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Q1:今後、複層混合林での施業を考えております。その際、林齢が増え続けると思うのですが、施業を通して、林を若返らせた場合に、林齢の扱いが、今後どのようになるのかお聞かせいただければ幸いです。
補助金受給やカーボンクレジットの関係で現地で計測になると思うのですが、一番高い樹齢が林齢となりますか?
A1:今回提案したゾーニングとして想定するのは、面的な複層林であり、育成複層林に含まれます。同齢で同じ施業をする一定の面積がモザイク状に組み合わさるイメージです。一方旧来から行われてきた択伐施業は、個体で管理されているために一定の面積内にも様々な樹齢や高さの個体が存在し、これは垂直的な複層林と言われています。おそらく後者のイメージの質問と思われますが、その場合でも大抵3層程度、つまり3回くらい抜き切りをする周期かと思われます。つまり上層、中層、下層ですね。こういった林に施業をする場合は、ターゲットとなる「層」の林齢が補助金等の要件になるのではないでしょうか。カーボンクレジットでは、現在の蓄積量とその後の施業による蓄積量との差分をクレジット化すると思いますので、林齢はプロジェクトがスタートしてからの時間と読み替えても良いと考えられます。
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