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更新日:2017年4月1日

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課題1:  

(1)充実種子選別機開発

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(2)優良種子・苗木供給システムの開発

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(3)コンテナ苗生産・品質評価

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課題1:低コストコンテナ苗の開発 (1)充実種子選別機開発

目標

日本の造林用種苗であるスギ・ヒノキ・カラマツの種子は、一般的に発芽率が低いことが知られています。そのため、コンテナ苗を生産する際には、苗床で発芽させた苗をコンテナに移植する作業、もしくはコンテナに直接複数の種子を播種したうえで、発芽後間引きする作業が必要となります。この一連の作業効率を向上させるためには、造林用樹種の種子発芽率の向上が不可欠です。我々は、近赤外光の分光特性の違いを利用することで、スギ・ヒノキ・カラマツについて、充実種子を未熟種子や渋種から判別する技術を開発してきました。

ただし現時点では、種子判別作業の自動化がなされていません。そこで本小課題では、この近赤外光を利用した充実種子判別技術をもとに、

①未選別種子の投入、整列、搬送、

②充実種子の判別、

③充実種子の回収

を自動化した、高発芽率種子選別機器を開発し、90%以上の発芽率を持つ種子だけを種苗業者等に提供するシステムを構築することを目的としています。

計画

1.近赤外線カメラによる計測環境を整え、半自動種子選別システムを開発する。苗木供給システムの開発およびコンテナ苗生産コスト評価の研究を遂行するに足る選別効率(1,000粒/日)を達成する。

2.半自動種子選別システムを活用して充実種子の判別精度を高めるための計算手法の最適化を行い、各工程の精度と速度向上を図りながら全自動選別機の開発に適用する。

3.種子の投入、整列、搬送、判別、回収システムを統合し、高効率な種子選別機構(10,000粒/時)を決定し、森林組合等、普及機関での使用を前提とした安全かつ操作性に優れた全自動種子選別システムを試作する。

4.種子の投入から充実種子の回収までの工程を完全自動化する。開発した充実種子選別機と同型の実用機を普及機関に導入し、ユーザーサイドからのフィードバックをもとに、製品の完成度を向上させる。発芽率90%以上となる高効率な種子選別機を実現する。

参画機関

  • 国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所
  • 九州大学
  • 九州計測器(株)
  • (株)住友林業