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更新日:2016年1月13日

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平成27年度理事長賞

森林総合研究所では、平成27年10月30日に、以下のとおり平成27年度理事長表彰を行いました。

業績名

外部資金執行管理業務による重要研究課題遂行への多大なる貢献

受賞者

小澤 茂樹 (企画部 研究管理科 業務係長)

山田 美穂 (企画部 研究管理科 連絡係長)

受賞要旨

「林業の成長産業化」を受けて、森林総研が中核となる重要かつ超大型の研究課題が昨年度立て続けに開始された。これら重要課題をはじめ、森林総研の多くの研究は外部資金である。その運用は近年の厳格化の要請を受けて複雑化・煩雑化しており、執行管理に際しては、関係機関、関係研究者との微に入り細にわたる調整をこなしながら、待ち受ける膨大な業務を処理しなければならない。

研究管理科の業務係と連絡係がこなしてきたその業務こそが、こうした重要課題を支え、森林総研を中核研究機関たらしめているのであり、その多大なる貢献を称える。

業績名

オガサワラヒメミズナギドリに関する研究成果、  同成果を含めた鳥類生態学研究の普及啓発活動及び関連する委員会委員としての職務遂行による社会貢献

受賞者

川上 和人 (野生動物研究領域 主任研究員)

受賞要旨

受賞者は、絶滅を危惧されていたオガサワラミズナギドリが初めて小笠原に生存していることを発見し、無人島における営巣場所もつきとめ、国内外の学会で発表した。この成果は、世界自然保護連合等のレッドリストで絶滅危惧IA類に指定される根拠として活用された。

また、新聞・テレビ・ラジオで繰り返し紹介され、世界自然遺産登録直後の小笠原諸島に対する一般の興味を高めた。さらに、多くの委員会等で委員を務め、森林総合研究所の名を世に知らしめる上で貢献した。

業績名

木質リグニンからの高付加価値素材の開発

受賞者

山田 竜彦 (バイオマス化学研究領域 木材化学研究室長)

受賞要旨

リグニン利用は、木材の成分利用を志す研究者の悲願である。受賞者はその一人として、リグニンに親水性の化合物を付加した界面活性剤を元に高性能・高付加価値なセメント添加剤を開発し、その実用化への歩みを大きく前進させた。

また、同時に内閣府「戦略的イノベーションプログラム(SIP)」設立に尽力するとともにリグニン産業創出の課題化に成功し、森林総研をリグニン利用研究の中核機関と成らしめた功績は特筆に値する。

業績名

エゾマツ実生苗を2年で山出し可能とする画期的な育苗技術の開発

受賞者

田村 明 (林木育種センター 育種部育種第一課 育種調査役)

受賞要旨

エゾマツは資源量が減少しているが、育苗期間が6年と長いため、苗木生産者から敬遠されており、資源保続の観点からも育苗期間の短縮が望まれていた。

受賞者は、エゾマツに最適な用土、最適なコンテナの種類を見出し、ガラス温室内で育苗し長日処理によりさらに成長を促進させることで、約2年にまで育苗期間を短縮できる技術を開発した。

これらの成果は、エゾマツの本格的な人工造林に向けての貢献が期待されている

業績名

新たな収益分収方法の導入に向けた取組
 ~高知水源林整備事務所における新たな収益分収方法(材積分収)の検討と試行~

受賞者

森林整備センター 高知水源林整備事務所

受賞要旨

分収造林における収益分収方法の一つとされている「材積分収」については、これまで実施事例がなく、他機関でもほとんど行われていない。

高知水源林整備事務所は、造林地所有者の要請を受け、この課題に取り組み、造林地所有者等との協議を重ねる労を惜しまず短期間に契約当事者等の納得いく方法を見い出し、試行を実現した。材積分収の実行方法の確立に取り組み、業務の進展に貢献したことは、職員の模範となる業績である。

写真:平成27年度理事長賞受賞者
平成27年度(2015年) 理事長表彰 受賞者

 

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