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更新日:2023年9月29日
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森林研究・整備機構は、環境に関連した数多くの業務を行っており、これらの成果の広報活動に力を入れています。また、いただいたご意見等を業務の運営に反映させるよう双方向のコミュニケーションにも努めています。さらに、市民や次世代を担う子どもたちへの環境教育にも力を入れています。これらの環境コミュニケーションについて紹介します。
森林研究・整備機構では、一年を通してさまざまな行事・イベントを企画し、地域内外の皆様とコミュニケーョンを深めています。また、地域や団体からの要請に応じて各種の出展を行っています。
しかし、2020年初頭からの新型コロナウイルスの影響により、2022年度においても行事やイベントについては以前と同様の方法では行えませんでしたが、感染防止対策に努めながら出来ることを実施しました。また、この間に普及したオンライン会議による講演会や記者会、ウェブページによる一般公開、またYouTubeチャンネルにおける動画配信など、新しい技術を用いることで時間や場所に縛られず実施出来るようにもなりました。これからも、より良い方法で行事・イベントを実施していきます。
森林研究・整備機構では一般公開を全国各地で開催しており、地域によっては支所・育種場・整備局が共催し、例年多くの市民のみなさまに見学いただいております。
2022年度は新型コロナウイルスの影響により以前の実施方法では行えないものの、森林総合研究所(つくば)や林木育種センター(日立市)など、事前予約制や少人数制にするなどの感染防止対策を行いながら実施できた地域もありました。
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森林総合研究所(つくば)一般公開のチラシ | 林木育種センター(日立市)のチラシ |
森林総合研究所(つくば)では例年10月に公開講演会を開催しています。2020年度と2021年度は新型コロナウイルスの影響により会場での開催は取りやめておりましたが、2022年度は3年ぶりに会場(一橋大学一橋講堂(東京都千代田区))にて、10月5日(水曜日)にオンライン配信を併用し開催しました。
2022年度はテーマを「ネットゼロエミッション達成のための森林の役割」としました。森林・木材は大気中の二酸化炭素を吸収し固定するという重要な役割を果たしていますが、この役割を十分発揮させるためには森林の循環利用が欠かせません。ゼロエミッションの達成のために森林はどのような役割を担えるのか、最新の研究を中心にご紹介しました。松本光朗氏(近畿大学農学部教授)による招待講演「カーボンニュートラルに向けて森林・林業・木材産業は何ができるか?」の後、森林総合研究所と林木育種センターの研究員4名による一般講演及びパネルディスカッションを行いました。また、会場ロビーにおけるポスター発表では、森林総合研究所、林木育種センター、森林整備センター、森林保険センターそれぞれの担当者より、上記テーマに関する研究成果や事業活動紹介を行いました。
オンライン参加を含めると500名を超える方々に参加していただけました。講演会後にはYouTube森林総研チャンネルにて本講演会の動画配信(外部サイトへリンク)を行うとともに、参加者の方々から頂いた質問に回答するウェブページを公開するなどの双方向なコミュニケーションを行いました。
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松本光朗氏(近畿大学農学部教授)による招待講演 | |
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パネルディスカッション |
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オンライン発表を行っている発表者 | オンライン開催の様子 |
川崎市に拠点がある森林整備センター及び森林保険センターは、2022年10月28日(金曜日)に川崎市木材利用促進フォーラムの実行委員会が開催した「令和4年度川崎駅前優しい木のひろば」のイベントに出展しました。
このイベントでは、木で遊び、木の良さを体感できるものとして、市民に木材利用の意義などを紹介し、木に親しんでもらうもので、ラゾーナ川崎プラザを会場として地方自治体や企業など14団体が展示ブースを設置しました。
当日は、駅に直結した商業施設を会場としていることもあり、子供から大人まで、木に親しむ多くの人達で賑わいました。また、新型コロナウイルス感染症防止対策として消毒薬を準備して臨みました。
森林整備センターと森林保険センターは共同ブースを設け、水源林造成事業や森林保険の取組を紹介するパネル展示や、「木のうちわ・木のコースターの色塗りコーナー」のワークショップを実施し、約500名の方にご参加いただきました。今後も、このような機会を通じ、都市住民の皆様に当センターの事業や森林整備の重要性についてご理解いただけるように努めてまいります。
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森林整備センターと森林保険センターのワークショップ | 木のうちわと木のコースター |
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参加者が使用するペンの消毒 | 子供から大人まで多くの人たちが参加 |
イベント・見学等に参加いただいた方からの感想をご紹介します。
「標本庫ツアー」
「実験棟ツアー」
「クラフトワーク」
森林総合研究所では以前よりSNS「Facebook」「YouTube」を運用してきましたが、これらに加え2022年7月、森林総合研究所はX(旧Twitter)の運用を開始しました。メディアを増やすことで、より多くの方へ森林総合研究所の情報を発信していきます。
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森林総合研究所X(旧Twitter)アカウント(外部サイトへリンク) |
森林保険センターでは、森林保険に関する情報をより多くの方にお届けするため、ドローン撮影による山火事や台風の被害を受けた森林の映像や、アニメーションを用いた解説動画を制作し、新たに開設したYouTube「森林保険チャンネル」(外部サイト)にて公開しています。
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現在公開中の解説動画 |
「森林保険チャンネル」では、今後も、森林保険に関する情報をわかりやすく動画でお届けしてまいります。
2022年度においても引き続き新型コロナウィルス感染症対応として視察・見学者の受け入れに際し、手指の消毒、マスク着用及び密にならないよう、また事前予約制度・人数制限を設けるなどの対策を行いました。その結果、2022年度の視察および見学者は研究開発部門で28,900名となりました。2020年(5,318名)、2021年度(19,208名)と比較すると回復傾向ではありますが、コロナ禍前の2019年度(44,256名)と比較すると少なくなっています。
森林研究・整備機構は、NPO法人との連携を積極的に進めています。森林総合研究所が2022年度にNPO法人から依頼された調査、講師派遣等は、30団体、44件、104回でした。依頼は全国から寄せられており、内容は自然保護や環境保全、木材利用に関するものが中心であり、これらの分野への関心の高さが伺えます。
当機構の活動を広く知っていただくため、刊行物の発行に力を入れています。省資源化・利便性向上などの観点からオンラインジャーナル化にも努めています。
研究開発部門からの定期刊行物は、広報誌「季刊森林総研」(年4回、各8,000部)、研究成果を掲載した「森林総合研究所研究報告」(年4回、各1,250部)、「研究成果選集」(年1回、2,600部)、「林木育種情報」(年3回、各3,500部)など23誌で、延べ77,477部を発行しました。その他、「もっとつかえる日本の広葉樹林」など4点の非定期刊行物、各種パンフレットなども刊行しています。
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季刊森林総研 | 森林総合研究所研究報告 | 研究成果選集 | 林木育種情報 |
森林整備部門では、広報誌「季刊水源林」(年4回、各3,000部)を発行しています。水源林造成事業を一層効果的・効率的に推進していくため、より多くの国民に森林整備センターの役割や取組についての情報を発信し、意見の交換が出来る双方向のコミュニケーションツールとしていきます。
森林保険部門では「森林保険だより」(年4回、各6,200部・特別号1,760部)や「森林保険通信」を発行しています。
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森林保険だより | 森林保険通信 |
一般の方や関連企業、行政、報道機関の方々から寄せられる様々な問い合わせに対して、科学的、技術的な面から的確に対応するよう努めています。
2022年度の森林総合研究所における問い合わせ総数は960件にのぼりました。内容としては、きのこを含む動植物の分類や生態、樹木の病虫害など森林生物に関するものが357件、自然災害、森林による二酸化炭素の吸収や固定など森林環境に関するものが81件、木材の加工利用や耐久性、木材成分や木質バイオマスなど森林資源の利用に関するものが238件、里山管理や森林セラピーなど森林管理に関するものが86件、地球環境に関するものが20件、その他が178件でした。そのうち、マスコミからの問い合わせは393件でした。
なお、森林研究・整備機構のお問い合わせ窓口は、下記URLよりアクセスできます。
https://www.ffpri.affrc.go.jp/frmo/contact-frmo.html
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