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更新日:2010年5月31日

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森林資源の利用 Q22

  • Q22 : 木材の腐朽にはどのようなものがありますか?腐朽すると木材の強度はどうなりますか?
  • A22 : 木材の腐朽は、白色腐朽・褐色腐朽・軟腐朽の3つに分けることができます。白色腐朽は、接地部や地中部でよく見られる腐朽型で、木材を繊維状に壊れるように腐らせる特徴があります。一方、褐色腐朽は地上部によく見られるタイプの腐朽型で、その腐朽材はブロック状に壊れる特徴があります。また、軟腐朽は水をたっぷり含んだ木材に生じる腐朽で、木材の表面だけが分解されます。
     腐朽した木材では、木材の強度に関わる成分が分解しているため、強度が低下します。褐色腐朽菌に侵された木材を例にとると、重さが数%低下するだけで強度が数十%低下するという報告があります。白色腐朽材・軟腐朽材についてもここまで顕著ではありませんが、やはり腐朽の進行に伴い強度が低下していきます。

(木材改質研究領域)

腐朽材の重量減少率と曲げ破壊強度残存率の関係

図1腐朽材の重量減少率と曲げ破壊強度残存率の関係
(出典:今村祐嗣、高橋旨象:昭和61年度文部省科学研究費研究成果報告書、75(1987))

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