研究紹介 > 森と木のQ&A > 森林資源の利用 > 森林資源の利用 Q33

更新日:2010年5月31日

ここから本文です。

森林資源の利用 Q33

  • Q33 : スギの柱材が3日で乾燥できるって本当ですか?
  • A33 : 木材の乾燥時間は初期含水率や寸法、形状で異なりますので、ここでは初期含水率100%前後、寸法が115mm角の無背割り心持ち柱材を含水率15%まで乾燥する場合を念頭に置いてお答えします。通常の蒸気式乾燥(70~80℃)では2~3週間かかります。高温の蒸気式乾燥機を用いて乾球温度120℃、湿球温度90℃の一定条件で乾燥すると3~4日で乾燥できます。しかし、内部割れが発生するので二日目以降は温度を下げ、おおむね1週間程度で乾燥するようにし、さらに養生期間も必要です。当所で開発した130℃の過熱水蒸気による方法では3日間で乾燥できますが、変色等の劣化が大きく現れます。そのため、130℃の過熱水蒸気による前処理材を減圧乾燥し、少ない変色で表面割れも内部割れも抑制しつつ、4~5日で乾燥する方法を明らかにしました。このように、3日間で何の問題もない良質の乾燥柱材を得る方法は今のところありません。

(加工技術研究領域)

お問い合わせ

所属課室:企画部広報普及科相談窓口

〒305-8687 茨城県つくば市松の里1

電話番号:029-829-8377

FAX番号:029-873-0844

Email:QandA@ffpri.affrc.go.jp

電話受付時間 9時30分~12時00分、13時00分~16時30分 土日祝祭日除く