研究紹介 > 森と木のQ&A > 森林資源の利用 > 森林資源の利用 Q35

更新日:2010年5月31日

ここから本文です。

森林資源の利用 Q35

  • Q35 : 木材のヤング係数とはどのようなものでしょうか?
  • A35 : ヤング係数とは、木材に対して曲げ・圧縮・引張り荷重を負荷した際の変形しにくさを表す物性値で、建築物において梁や根太などの部材に対してたわみ制限を伴った構造計算を行う場合には不可欠な値です。また、ヤング係数は強度との間に統計的に高い相関関係にあります。一般に、同じ樹種であれば、ヤング係数が大きい材料ほど高い曲げ・縦圧縮・縦引張り強度を持つことが知られており、製材品、集成材用ラミナ等を強度別に仕分けるための有効な指標とされています。このようにして仕分ける方法を「機械等級区分」といい、節の大きさなどの外観的な欠点によって仕分ける「目視等級区分」とともに、製材や集成材の日本農林規格において採用されています。なお、ヤング係数の測定方法としては、前述した実際に木材に対して荷重を負荷する静的な方法の他に、木材を打撃することによって得られる固有振動数や応力波伝播速度(音速)によって算出される動的方法もあります。

(構造利用研究領域)

お問い合わせ

所属課室:企画部広報普及科相談窓口

〒305-8687 茨城県つくば市松の里1

電話番号:029-829-8377

FAX番号:029-873-0844

Email:QandA@ffpri.affrc.go.jp

電話受付時間 9時30分~12時00分、13時00分~16時30分 土日祝祭日除く