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更新日:2022年3月11日
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人の手の上にとまるルリビタキ
学名:Tarsigercyanuruscyanurus
北海道、本州、四国などで繁殖して、冬期はおもに本州中部以南から南西諸島で越冬する体長約14cmの小鳥です。このように日本国内で季節的に移動する渡り鳥を漂鳥と呼びます。
種としての繁殖地の分布はロシアのウラル東部からシベリア、オホーツク沿岸、サハリン、カムチャツカまで、およびモンゴル、中国北部やチベットと広範囲に及び、中国南部や東南アジアなどで越冬します。
雄成鳥は頭部と背から尾にかけて青く、脇腹が橙黄色で、腹部は白色です。雌は頭部や上面がオリーブ色を帯びた褐色です。雄の2歳未満の若鳥は雌に似た色をしていますが、翼に青みを帯びます。雄の頭部や背中などが美しい青い色になるまでは3年程度かかると言われています。
日本国内ではおもに亜高山帯の針葉樹林やダケカンバ林などで繁殖し、林床の地表に営巣します。四国では剣山系や石鎚山系の山地で少数の個体が繁殖します。冬期には四国各地の平地や低山地でみられますが、その多くは本州以北で繁殖した個体が越冬しているものと考えられます。
森林に生息して、群れは形成せずに、単独で行動します。繁殖期には、ヒョロヒュルルリーと聞こえる声でさえずります。雑食性で、昆虫、クモ、植物の果実等を地表や灌木の間などで探して食べます。
写真・文:佐藤重穂2020年11月6日雄成鳥。愛媛県愛南町にて撮影。
Red-flankedBluetail(Muscicapidae)
Tarsigercyanuruscyanurus
6Nov.2020.Ainan,Ehime
(photobyS.Sato)
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